今日は、こちらのテキストから↓
曲想に合ったペダルの使い方を学んでいきたいと思います!
濁らなくても、踏みっぱなしにしないペダリング
この曲の各小節は和音で構成されているので、1小節間ペダルを踏みっぱなしにしても音が濁りません。
ただ、だからといって1小節間ペダルを踏みっぱなしにするのを繰り返していくと、「曲全体がとても平坦で、単調なものとなってしまいます」とのこと。
なので、1拍目はペダルを踏まず、2拍目に踏むというペダリングを採用↓
こうすることで、
- テヌートのついた2拍目の音を活かすことができる
- より陰影に富んだ表現、思いを込めた音を作れる
だそうです。
「踏みっぱなしにする」と「2拍目だけ踏む」を聴き比べると
正直なところ、最初は「2拍目だけ踏んだほうが思いを込めた音を作れる?うーん、なんで?」と疑問だったんですが、実際に聞き比べてみると「はあ〜確かに!なるほど!」でした!
1小節間ペダルを踏みっぱなしにすると
まず1小節間ペダルを踏みっぱなしにすると、
- ぼんやり
- 実感がない
- 幻みたい
ずっとこんな雰囲気なんですよね。「ぼんやりとした不安」、「理由は分からないけど悲しい」……そんな感じ。
なので、もし曲のタイトルが「将来への不安」とかだったら、踏みっぱなしのペダリングの方が合っていたかも?と思います。
2拍目だけペダルを踏む
一方で、2拍目だけペダルを踏む場合は、1拍目はペダルがなくて音がハッキリするんですよ。そして2拍目はホワ〜っとなる。それによって、
- 1拍目に「現実」感
- 2拍目で「不安」「現実逃避」感
という雰囲気が醸し出される。
リアルな現実とぼんやりとした不安が、交互に襲ってくるっていう……あー、これはキツイ!お人形でも何でも、相手が病気ならこっちの方が合ってるわ!!
というわけで、今回のペダリングには納得です。こういうのが、「曲想に合ったペダルの使い方」なんですね!
人生経験と曲の表現
あと、ペダリングの話ではありませんが、この曲の演奏についてもう少し。
「ピアノ練習の進捗状況 February 2024」にも書いたように、この「病気のお人形」という曲は私の中で、
「何が悪いのかは分からないけど、いくら練習してもしっくりこない」
そんな曲でした。
ところが先月、家族みんなで代わる代わるコロナにかかり(後から判明しました、コロナでした泣)、高熱と咳に苦しんだ後に弾いてみたら、
「あれ?何だかいい感じ!」
ってなったんです!
pやppの解釈が拡がった
これは多分、先月の私の「p(ピアノ)」や「pp(ピアニッシモ)」の解釈が
- 音量を小さく
- 弱く
- 優しく
じゃなくて、
- 弱々しく
- 虫の息で
- 消えそうなロウソクの火のように
になっていたからだと思います。つまり、人生経験が曲の解釈を拡げてくれたということ!
……先月の私自身がだいぶ弱ってたから、偶然そうなったっていうだけですけどねw
でもまあ、偶然でもせっかく得た解釈なので、今後似たような雰囲気の曲に出会った時に活用しようと思います。
もちろん今度は、身体は健康なままで!!