ピアノを始める前、私は思いました。
「ピアノって、何年くらい練習したら弾けるようになるんだろう?」
「3年もやれば、中級レベルくらいの曲は弾けるようになるのかな?」
当時の私の疑問に、今の私が答えます!
ピアノ1年・2年・3年でどれくらい弾ける?
実際に私が、ピアノを始めて1年後・2年後・3年後に弾いていた曲の譜面を見ていきますね。
ピアノを始めて1年後
ピアノを始めて1年が経ったころに私が練習していたのは、
「ブルクミュラー25の練習曲」の5曲目「無邪気」。
難易度としては、PTNAのステップで「基礎4〜応用2」となっている曲です。
ピアノを始めて2年後
次に、2年が経ったころの練習曲は、
「きらきらピアノ こどものポピュラーメロディーズ2」15曲目の「さんぽ」。
PTNAのステップでは「基礎4〜応用2」に分類されています。
ピアノを始めて3年(今)
そして、今練習している曲が
「きらきらピアノ こどものポピュラーメロディーズ2」22曲目の「春の小川」です。
これもPTNAのステップでは「基礎4〜応用2」となっていました。
結論:ピアノを3年やって弾けるのは「基礎レベルの後半」の曲
つまり、
- 何の知識もないところからピアノを始めた大人が
- 家事と育児の合間にちょこちょこ練習する程度で
- 3年続けた結果
弾けるようになるのは、「基礎レベルの終わりの方の曲」ということになります。
もちろん、過去に何らかの楽器の経験があったり、毎日2ー3時間の練習時間を確保してガチの練習をしたりしていたら、結果は全然違うはず!
でもまあ、子供が熱を出したり長期休みに入ったりした途端に練習がそっちのけになるような毎日では、これくらいが現実ですね〜。
……って、あれ?
ちょっと待って??
もしかしてだけど……
上で挙げた「ピアノを始めて1年・2年・3年経過時点の、練習曲の難易度」を比べてみると、
- 1年後:基礎4〜応用2
- 2年後:基礎4〜応用2
- 3年後:基礎4〜応用2
ピアノを始めて1年後も、2年後も、3年経って4年目に入った今でも、ずっと基礎4〜応用2レベルの曲をやってるじゃないの!!
もしかして私、全く成長してない……?
いやいや、大丈夫。
ちゃんと成長してるから!
基礎レベルでも、大事なのはクオリティ
私はこの3年間で学びました。
大事なのはクオリティだ!
と。
確かに私は、ピアノを始めて1年後・2年後・3年後で、同じレベルの曲を弾いています。
でも、その演奏クオリティはちゃんと上がっているはずなのです!!
1年目は、ただ指を動かしていただけ
ピアノを始めて1年目の私は、ただバタバタと指を動かしていただけ。
一応、テキストで見た「ピアノを弾く時の手のフォーム」を意識してはいるのだけど、実際に弾くときは指の第一関節で反ってしまっていたし、けっこう指を痛めることも多かったんですよね。
あと、メロディと伴奏が同じ音量だし、なんなら左手で弾く伴奏の方が音が大きいこともあった。
メロディを含む和音なんかも全ての構成音が同じ音量で、メロディーは埋没しまくり。
手首や腕の重みなどを意識することもなかったし、アーティキュレーションなんか「ほぼ無視していた」といっても過言ではない(笑)
そして、ペダルに触れることも皆無。
とりあえず、「楽譜を見ながら指を動かす練習をしていた」ような感じです。
2年目は、手首・腕の使い方を学び始める
でもピアノを始めて2年が経つくらいには、だいぶ変化していきます!
まず、伴奏の音量は控えめに。右手と左手が少しずつ独立し始めます。
そして、和音の構成音の中で「メロディーにあたる音」をしっかり弾き、その他の音は控えめに弾くということも、僅かながらできるようになりました。
腕に重みを乗せるということ、指先で軽く弾くということ、スラーとスタッカートの弾き方なども学習。
そして、ペダルにも挑戦し始めました!
最初の頃はぺダルの踏み方がわからなすぎて、よく膝を痛めていたなあ〜。
3年目は、掌の筋肉にも変化が
さらに3年目は、ペダルの踏み方に少しずつバラエティが増えていきます。
その知識をもとに、「con ped.(ペダルとともに)」としか書かれていない曲のペダリングを、自分で考えて弾いたりもして。
加えて、離鍵の仕方や、拍感の出し方なども意識しています!
そして、2年目からの「メロディが和音に埋没しないように弾く練習」もまだまだ継続中。
これは余談なんですけど、私が練習している曲では「右手の親指〜中指は和音の低音部を弾き、メロディは右手の小指・薬指が担当する」ことが結構多いんですよね。
でも小指と薬指ってピアノ以外ではほとんど使わないから、とにかく弱々しかった。
そんな小指と薬指も最近はなんだか逞しくなり、気がついたら小指球筋(掌の、小指の付け根付近にある筋肉)がだいぶ発達していました。
メロディが埋没しないように努力しつづけたおかげかも?
ほんの少しだけ、「ピアノを弾く人の手」に近づいたかも知れません!
基礎レベルの曲でも、高いクオリティで弾ければ素敵
この3年間、私が練習してきた「曲のレベル」は変わらず、ずーっと「基礎レベル」のままです。
でも、私の演奏の「クオリティ」はだいぶ上がったはず!
それを「聴き分ける力」も、だいぶ身についたはず!
そして今はこの「クオリティを上げる」というプロセスが、とても奥深くて楽しいです。
今練習している「きらきらピアノ」の曲だって、「ギロックベスト」の曲だって、「難易度は?」って訊かれたら「基礎レベル」でしかない。
でも、どちらもプロのピアニストの方が弾いている音源を聴いてみたら、とても素敵なんですよ!
「本当に私と同じ譜面を見てる??」って疑いたくなるくらい(笑)
いつか私も、あれくらいの演奏をしてみたい。
アレンジは基礎レベルで十分だから、クオリティの高い演奏を目指したい!
というわけで、ピアノ4年目もクオリティ上げに精進します!